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【コラム】フードロスを減らそう!野菜の旨味が凝縮されたべジブロスの作り方と活用法

こんにちは!
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今回はこの方から教えていただきます!

2021ミス・アース新潟代表/ライター 叶多 栞

環境保全を提言するミスコンテスト「ミス・アース・ジャパン」2021新潟代表・日本大会TOP10。
同大会ではフードロスゼロ料理アドバイザーの資格を活かし「野菜を無駄にしない丸ごと料理」を発信。フードロス削減を呼びかけた。
エコクッキングイベントや小学生向けのフードロス削減講座なども開催。

人と地球の美しさに貢献できる情報を発信する」というモットーのもと、ライターとして主にSDGsやサステナビリティ・健康に関わる分野の記事を執筆。

血糖値や料理を題材にしたお役立ち記事が並ぶInstagramも人気。

料理に使った野菜の皮やヘタ、どうしていますか?

料理をするたびに出る、ヘタや皮・種、芯などの野菜くず。気づけば野菜くずが三角コーナーにどっさり。

「なんだかもったいないな…」と感じた経験はありませんか。

実際に、私たちが日々捨ててしまう野菜くずの中には、にんじん・大根の皮、キャベツの芯やかぼちゃのワタなど食べられる部分も多数!

さらに、「食べられるはずの皮や茎を捨ててしまうこと」は、近年環境保全の観点から注目されている「フードロス」の原因になっており、家庭からのフードロスの原因の約半分を占めているんですよ。

おにぎり1個を捨てると、約270ℓの水が無駄になることに。

ちなみに、地球上の水資源のうち、人が利用できるのはわずか0.01%です。[2] 

このような問題を防ぐためにも、「工場で菓子パンを作る際に、廃棄されるパンの耳をラスクとして商品化する」など、フードロス削減に取り組む企業も増えているようですよ。

家庭における食品ロスの内訳

画像引用:家庭から食品ロスをなくそう!|愛川町ホームページ
https://www.town.aikawa.kanagawa.jp/kurashi/gomi_kankyou/1480309787609.html

また、一般的に野菜の皮や茎には、実よりも栄養が豊富に含まれていることもあり、大切な栄養素の部分を捨ててしまっていることになるのです。

・にんじんの皮:アンチエイジングや免疫力アップが期待できるβカロテンが豊富

・ねぎの青い部分:免疫力UPに繋がるフルクタンが豊富

・りんごの皮:実の約1.5倍の食物繊維とビタミンC

そこで今回は、野菜の栄養を取りこぼさず、美味しく食べられるアイディア「べジブロス」ついてご紹介します。生ごみも減って家事が楽になり、和洋中どのような料理にも活用できるものですので、料理をする方はぜひ参考にしてみてくださいね。

野菜の旨味が詰まった『ベジブロス』とは?

「ベジブロス」とは、ベジ(野菜)とブロス(だし汁)を組み合わせた言葉で、野菜を煮込んで取るだしのことです。

野菜の根や皮など、全てをまるごといただくWhole Food(ホールフード)という食スタイルの提唱者、タカコナカムラさんによって提案されました。

「余すことなく、野菜をまるごといただく」というWhole Food(ホールフード)のスタイルにならって、べジブロスはただ単に野菜を煮込むのではなく、調理時に出てしまう皮や茎などの野菜くずや、冷蔵庫で余っている野菜の切れ端を煮込んで作ります。

「万能に料理に使える」

「生ごみが減って後片付けが楽になる」

「フードロス削減にもつながる」

として、今ではNHK「きょうの料理」で紹介されたり、国内・海外約154万人以上の会員を持つ世界最大級の料理教室ABCクッキングスタジオのメニューにも組み込まれたりするなど、注目が集まっています。

『ベジブロス』の作り方

べジブロスについて確認できたところで、ここからは材料や作り方を見ていきましょう!

<材料(べジブロス1L分)>

・水 1300ml

・酒 小さじ1

・野菜切れ端など 250g(約両手1杯分) 

【例】たまねぎのヘタと皮、ねぎの青い部分、大根の皮、にんじんのへたと皮、トマトのヘタ、なすのヘタ、りんごの皮

<作り方>

1.野菜の切れ端を洗う(泥汚れなどは清潔なたわしで洗いましょう。きのこなどは湿らせたふきんで拭き取ります。)

2.大きめの鍋に野菜の切れ端と水・酒を入れて強火にかける

3.沸騰したら弱火にし、蓋をして20〜30分煮込む

4.火を止めたらボウルにざるをのせ、野菜をこして完成!

ベジブロスを作る際のポイント

べジブロスをさらに美味しく仕上げるための、3つのポイントをお伝えします。

①5種類以上の野菜を使うと深みがUP

べジブロスには5種類以上の野菜を使うと、深みが出ていろいろな料理になじみやすい味に仕上がると言われています。

基本となる玉ねぎの皮やネギの青い根本などの定番野菜に加えて、白菜の芯やかぼちゃの皮など季節の野菜をプラスしてみましょう!

②苦みやあくの強い野菜は避ける

ゴーヤ、ピーマンなどの苦みが強い野菜や、カボチャの種、キャベツの芯やブロッコリーの茎などのアクが出やすい野菜にはべジブロスには不向きです。全体的に苦みが強くなってしまう可能性があるので使わないようにしましょう。

※キャベツの芯やブロッコリーの茎は食べられる部分です。

消費者庁の公式キッチン 【クックパッド】 簡単おいしいみんなのレシピが377万品などを参考にしながら、調理に活用してみましょう!

③使いたい料理に合わせて食材をプラス

例えば、パスタやシチューなど洋風の料理にべジブロスを活用するのであればローリエや黒コショウ、煮物やみそ汁など和風の料理であれば、かつお節や煮干しなどをプラスして煮込みましょう。

『ベジブロス』の保存法と活用レシピ

作ったべジブロスは、どのように保存し、レシピに活用すればいいのでしょうか。ここからは、適切な保存方法や活用レシピを紹介していきます。

べジブロスは冷凍保存が便利でおすすめ

ベジブロスは、冷蔵庫・冷凍庫で保存できます。保存期間は密閉容器や食品保存容器に入れて冷蔵庫で3日ほど、冷凍庫で1ヶ月ほどが目安です。

冷凍保存する場合は、製氷皿を活用すると◎!キューブ状に凍らせておけば調理の際に取り出しやすく、分量の目安も分かりやすいので便利ですよ。

べジブロス活用レシピ① 野菜の甘みたっぷりみそ汁

まずは毎日の食卓に欠かせない、味噌汁への活用はいかがでしょうか。シンプルな料理だからこそ、べジブロスの野菜のうま味や甘みがより感じられ、みそ汁の味わいに深みが増すのが魅力です。

<材料(2人分)>

・べジブロス 400mL

・みそ 大さじ2

・お好きな具材 適量

<作り方>

1.具材を一口サイズに切る

2.鍋にべジブロスと具材を入れてひと煮立ちさせる

3.具材が柔らかくなったら、一旦火を止めてみそを溶きながら加える

4.器に盛り付けて完成!

べジブロス活用レシピ② 栄養満点!べジブロスカレー

続いてのレシピは、定番のカレー!水の代わりにべジブロスを活用するので、栄養価もUPし、普段よりもしっかりとした味付けになります。カレールウの分量は箱の表記よりも少なめから試してみるのがベストです。

ベジブロスには野菜の糖分がしみ出て焦げ付きやすいので、時折かき混ぜながらじっくりと煮ていきましょう。

<材料 2皿分>

・べジブロス 350ml

・鶏肉・豚肉など 50g

・玉ねぎ 1個

・じゃがいも 1個

・にんじん 1/2本

・油 小さじ1 

・市販のカレールウ 1~2個

<作り方>

1.肉、野菜を一口大に切る

2.鍋に油をひいて、肉と野菜を炒める

3. 火が通ったら、べジブロスを加えて中火〜弱火で15分煮込む

4.火を止めて、ルウが溶けるまで混ぜる

5.弱火でとろみが付くまで煮込めば完成!

べジブロス活用レシピ③ トマトとツナのワンパンパスタ

パスタは使用する調味料の種類が多く、味付けも複雑なため、「自宅で一から味付けをするのは大変」と感じている方も多いのではないでしょうか。「べジブロス」を活用すれば調味料も少なめで味が決まりやすく、簡単に絶品パスタが完成します。

<材料2人分>

・ベジブロス 550ml

・パスタ 200g

・ツナ缶(オイルタイプ) 1個(70g)

・玉ねぎ(みじん切り)1/4個

・にんにく(みじん切り) 2片

・ミディアムトマト(粗みじん切り)3個

・塩 小さじ1/2

・ケチャップ 大さじ2

・コンソメ顆粒 小さじ1

・ドライパセリ 適量

<作り方>

1.フライパンでツナの油、玉ねぎ、にんにくを中火で炒める(ノンオイルツナ缶の場合はオリーブオイルを使用する)

2.玉ねぎがしんなりしてきたら、粗みじん切りをしたトマトを加えて塩をふり、ソース状になるまで炒める

3.2にベジブロスと半分に折ったパスタを入れ、ゆであがりよりやや硬い状態になるまでゆでる

4.ケチャップ、コンソメ顆粒、ツナを入れ、さっと和えたら火を止める

5.皿に盛り付け、パセリを散らして完成!

まとめ

この記事では、野菜の皮や芯、茎などを活用した「べジブロス」の作り方やアレンジレシピを紹介しました。和洋中、どのような料理にも使える万能だし。普段の料理のおいしさや栄養がUPするだけではなく、生ごみが減ったり、フードロスの削減にもつながったりと様々なメリットがあります。ぜひご家庭で試してみてくださいね。

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