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もしもの時に!自分と家族を土砂災害から守るための備え

こんにちは!
暮らしに役立つ情報を発信!MOA-MOA SHOPです!
今回はこの方から教えていただきます!

NPO法人ふるさと未来創造堂 
常務理事兼事務局長

中野 雅嗣(なかの まさつぐ)

「人とかかわり、地域と共に学ぶ」「地域をより深く知り、郷土愛を深める」よりよい未来を創る防災共育の推進・定着を目指し、未就学児から高校生、その保護者、地域住民を対象に、子どもも大人も「わくわく」する防災共育の企画や実践に取り組む。

土砂災害は、一度発生すると建物をなぎ倒し、一瞬で命を奪ってしまう恐ろしい災害です。内閣府ホームページによると、「平成26年(2014年)から令和5年(2023年)までの直近10年では平均して1年間におよそ1,499件もの土砂災害が発生しており、平成16年(2004年)から平成25年(2013年)までの10年平均のおよそ1,184件に比べ、約1.25倍となっています。」とあり、発生頻度は増加しています。[1]
今回は、土砂災害から自分と家族を守るために必要なことを学びましょう。

土砂災害の種類と前兆現象

土砂災害には主に以下の3種類があります。

がけ崩れ

急な斜面が雨水や地震の影響で崩れ落ちる[2]

土石流

山腹や渓床の土砂が大量の水と一緒に一気に流れ下る[2]

地すべり

斜面の土塊が地下水の影響でゆっくりと下方へ移動する[2]

もし、これらの前兆現象を確認したら、周囲に知らせて早めに安全な場所に避難しましょう。

最低限これだけは!土砂災害から家族を守る4つのポイント

1.自宅や周辺の危険性をチェック

土砂災害ハザードマップで自宅が土砂災害警戒区域に含まれているかを確認しましょう。
ハザードマップは、市区町村のホームページや国土交通省の「ハザードマップポータルサイト」などで確認することができます。
自宅周辺に土砂災害警戒区域がある場合には、必ず避難場所や避難経路を確認し、家族と話し合っておきましょう。
なお、土砂災害警戒区域等でない区域でも、土砂災害が発生する場合があります。近くに「がけ地」や「小さな沢」などがある場合には注意しましょう。[1]

2.情報に注意して、安全な場所に早めの避難

気象庁のホームページや防災アプリで最新の気象情報を確認しましょう。特に大雨や台風の接近時には、土砂災害警戒情報に注意が必要です。[3]
土砂災害警戒情報が発表されたら、市町村の発表する避難情報に注意しましょう。
暗くなってからの避難は危険が伴います。翌日まで大雨が降り続くと予想される場合、警戒区域内に自宅がある方は、外が明るいうちに避難を完了させましょう。
周囲の状況などから既に避難場所への避難が困難なときは、近くの頑丈な建物や自宅の2階以上のがけや斜面の反対側の部屋に緊急避難するなどをして身を守りましょう。[1]

3.非常用持ち出し袋の準備

非常用持ち出し袋は、屋外への避難時に最初に持ち出す最低限必要な備えです。重すぎると安全な避難に差し支えます。自宅から避難場所まで安全に避難するために必要な物や1日程度の避難生活を乗り切るために必要なものを準備しておきましょう。[4]
水やそのまま食べられる軽食、ヘルメット、携帯トイレ、ライト、ラジオ、救急・衛生用品、携帯電話、モバイルバッテリー、レインコート、着がえ、貴重品、常備薬、季節に合わせた防災グッズもオススメです。自分と家族が最低限必要な物をリュックサックにひとまとめにし、すぐに持ち出せる場所に準備しておきましょう。

4.避難に役立つ情報収集

早めの避難をするために役立つ情報は様々な方法で集めることができます。台風の発生や大雨・長雨が予想される時にはこまめに情報収集をしましょう。

主な情報収集ツール
・気象庁や自治体のホームページ
・防災アプリのインストール
・市町村の防災メールや公式ラインの登録
・テレビのデータ放送(dボタン)
・自治体の広報車や防災無線 等

自治体の発表する避難情報(警戒レベル)の警戒レベル4避難指示や警戒レベル3高齢者等避難が発令されたら速やかに避難行動をとりましょう。[5]
避難情報(警戒レベル)の詳細は、政府広報オンライン「動画 避難情報がよりわかりやすく!令和3年5月から「警戒レベル4までに必ず避難!」【字幕付】」や自治体のホームページをご確認ください。

出典:政府広報オンライン、「警戒レベル4」で危険な場所から全員避難!5段階の「警戒レベル」を確認しましょう

一方で、気象庁の発表する防災気象情報は多くの場合、自治体の避難情報より先に発表されます。特に土砂災害の危険性のある場所にお住いの方は、避難指示等が発令されていなくてもキキクル(危険度分布)等を用いて自ら避難の判断をすることも重要です。[5]

出典:気象庁、土砂キキクル(危険度分布)、2024年8月29日17時00分

最後に

土砂災害の多くは大雨・長雨が発生原因となるため、発生をある程度予想することが可能です。近年、集中豪雨や局地的大雨が増えており、数時間で数百ミリの雨、短時間に数十ミリ程度の雨が降ることも少なくありません。[2]
土砂災害警戒区域内にお住まいの方は、危険を感じたら早めの避難をするのが特に重要です。日頃からお住まいの地域の危険性や危険が迫っている時の避難行動、避難時に必要な備えや情報の集め方などを家族全員で確認しておき、自然災害に備えましょう。

【参考文献等】

[1].政府広報オンライン「土砂災害から身を守る3つのポイント あなたも危険な場所にお住まいかもしれません!」
https://www.gov-online.go.jp/useful/article/201106/2.html

[2].内閣府防災情報のページ「特集2 土砂災害に備える」https://www.bousai.go.jp/kohou/kouhoubousai/h27/79/special_02.html

[3].気象庁「土砂災害警戒情報・土砂キキクル(大雨警報(土砂災害)の危険度分布)」
https://www.jma.go.jp/jma/kishou/know/bosai/doshakeikai.html

[4].人と防災未来センター,防災グッズチェックリスト
chrome-extension://efaidnbmnnnibpcajpcglclefindmkaj/https://www.dri.ne.jp/wp/wp-content/uploads/bousai_goods.pdf

[5].気象庁「防災気象情報と警戒レベルとの対応について」
https://www.jma.go.jp/jma/kishou/know/bosai/alertlevel.html

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