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知っておきたい!チーズの種類と保存方法

こんにちは!
暮らしに役立つ情報を発信!MOA-MOA SHOPです!
今回はこの方から教えていただきます!

Cooking Studio M 料理教室 主宰
JSAソムリエ/CPAチーズプロフェッショナル

高橋 美奈子(たかはし みなこ)

Cooking Studio M 料理教室

新潟市内で料理教室を主宰しています。講座のテーマは、「新潟の四季を通じた家庭料理」、「フランス家庭料理&地方菓子」、「タイ料理」、「ワインとチーズのある暮らし」など。これからもシンプルで温かみのある楽しい食卓をお届けしてまいります。


前回は、春に食べておいしいチーズとレシピの紹介をしました。
野菜や魚などの食材と同じようにチーズにも旬があって、春には「シェーブルチーズ(ヤギのチーズ)」が旬を迎えること。また、チーズ大国のフランスでは「チーズは離乳食や介護食として用いられていること」など、前回のコラムを読んでみて「チーズって栄養があって色々な用途で使われているんだなぁ」と思った方も多いのではないでしょうか?まだまだ春は続きます。まだ、前回のコラムを読んでいない方は、春を満喫するためにも読んでみてくださいね!
さて、今回はチーズを一年中楽しんでもらうために、チーズの「種類」や「保存方法」をお伝えしていきます。
ぜひ最後まで読んで、チーズの基礎知識を学んでみてください!チーズを今までよりもっと美味しく食べることができますよ♪

チーズは大きく分けると2種類

チーズはつくり方の違いによって、大きく分けるとナチュラルチーズとプロセスチーズに分類されます。

ナチュラルチーズ

ナチュラルチーズは、原料のミルクに乳酸菌や酵素を加えて固めたものです。ミルクの品種違い(牛、ヤギ、ヒツジなど)やその動物の育った環境でも風味は異なります。そのまま置いておくと微生物の働きにより発酵・熟成が進むので変化する味わいを楽しめるのがナチュラルチーズの奥深さです。チーズ本来の個性を楽しみたい方やドリンクのおつまみにこだわりたい方におすすめです。

プロセスチーズ

ナチュラルチーズを加熱して溶かし乳化させ、再形成したものをプロセスチーズと言います。
高温加熱という工程により乳酸菌や微生物が死滅し、ナチュラルチーズのような変化する味わいはありません。プロセスチーズは賞味期限が長く、安定した品質とクセのない味わいが特徴です。持ち運びやお弁当にも便利です。

ナチュラルチーズとプロセスチーズの違いは理解できましたか?
上手く使い分けて、チーズのある食卓を楽しみたいですね!

チーズの管理5つのポイント

皆さんはいつもどのようにしてチーズを保存していますか?買ってきたチーズや余ったチーズをただ冷蔵庫に入れるだけでは、チーズを最後までおいしく楽しむことができません。
ここからは、チーズをもっとおいしく楽しむために保存方法をいくつか紹介していきます。

冷蔵保存が基本

チーズは直射日光や高温にさらされると主成分の脂肪が溶け出してしまうため、10℃以下の冷蔵庫で保存しましょう。
冷凍もできますが、解凍したときにチーズ本来のなめらかさや風味が損なわれてしまうため、冷凍の場合は小分けにカットして料理に使う前提として、冷凍のままグラタンや煮込みなど加熱調理することがおいしく味わうのがポイントです。チーズ単体で楽しむには、冷蔵庫から出した直後のチーズは冷えて硬くなった状態なので、20℃前後の室温に出しておくと、おいしさが引き出されますよ。

乾燥させない

チーズは乾燥すると風味が奪われてしまいます。
乾燥させないためには、購入時に包まれていた専用紙やオーブン用シートに包んでから、ラップやポリ袋に入れ、適度な湿度が保てる冷蔵庫の野菜室で保存するのがポイントです。

水分を吸着させない

チーズ表面に水滴が付いているのを見つけたら、キッチンペーパーで水滴をふき取りましょう
放っておくとカビが生えてしまいます。
適度に蒸れを防いでくれるオーブン用シートで包んでから、ラップで覆うとよいでしょう。

匂いの強いものと一緒にしない

チーズはまわりの匂いを吸収しやすい食べ物です。
先述したように、チーズを外気から遮断して保存しましょう。
中身がとろけるチーズやカットしたチーズは、断面をアルミ箔でおさえてから保存しましょう。

賞味期限を確認しよう!

食品の期限表示には、①賞味期限と②消費期限の2種類がありますが、その違いをご存じですか?

チーズには①賞味期限が記載されています。
①賞味期限は、比較的長持ちするものにつけられます。
風味・おいしさの目安の期限であるので、その日を過ぎてもすぐに食べられなくなるわけではありません。

②消費期限は、早く傷むものにつけられる、衛生・安全性を保証する期限です。
未開封でもその日までに食べきるように、という意味です。

賞味期限が1日でも過ぎたからといって、まだ食べられるのに捨ててしまうのはもったいないことです。
しかし、購入時にはなかった臭いや口入れた瞬間ピリピリしたり、粘りのある水分が出ていたり、茶色に変色している場合は腐敗のサインです。匂いや見た目などで口にするかを判断しましょう。
フードロスを減らすためにも正しい保存方法で期限内に食べ切ることが大切です。

最後に

フランスには「1つの村に1つのチーズ」というほど、多彩なチーズ文化が根付いています。
チーズ発祥の地といわれる中東では、チーズは朝食の定番です。ヒマラヤ山岳地帯ではチーズは保存食として親しまれています。さらに、日本では飛鳥時代にアジアのチーズの原型である「蘇」が仏教とともに伝来し、栄養食として用いられていました。
知れば知るほど!奥深いのがチーズの世界です。
チーズの種類や保存方法、食べごろなどを理解して、チーズのある彩り豊かな食卓を楽しみましょう!

参考資料:
チーズの教本「チーズプロフェショナル」のための教科書 
作成・発行:NPO法人チーズプロフェッショナル協会
発売:旭屋出版  発行日2021年2月1日 初版発行

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