
【自由研究】氷は透明なのに、かき氷はどうして白くなるの?
身近な“ふしぎ”に気づこう!
夏といえばかき氷!
お祭りやプール、家で食べる機会も多いですよね。
でも、ふとこんなことを思ったことはありませんか?
「氷は透明なのに、かき氷になると白くなるのはなぜだろう?」
氷もかき氷も、同じ「水」からできているのに、見た目がこんなにちがうのは不思議ですよね。
今回はこの「色のひみつ」にせまってみましょう!
透明と白のちがいって?
まずは、「透明」と「白」のちがいについて考えてみましょう。
透明:後ろのものがはっきり見える
白:光は通すけど、後ろのものは見えない

つまり、「透明なもの」は光をまっすぐ通すことができ、「白いもの」は光をいろいろな方向に散らしてしまうのです。
なぜ氷は透明なの?

氷は水を冷やして固めたもの。
水分子がぎゅっとくっついてきれいに並ぶことで、光がまっすぐ通りやすくなります。
特に、ゆっくり時間をかけて凍らせた氷ほど、不純物(空気やミネラル)が少なく、より透明になります。
かき氷になると白くなる理由

かき氷は氷のかたまりをけずって作るもの。
すると、氷は小さな粒の集まりになります。
この小さな粒に、光が当たると光はいろんな方向に反射・散乱してしまいます。
たとえば、次のようなイメージです。
塊の氷:光がスーッと通る → 透明に見える
かき氷:光がバラバラに跳ね返る → 白く見える
この「散乱」のせいで、私たちの目には「白っぽく」見えるのです。
実験してみよう!
準備するもの
・透明な氷(できるだけ気泡がないもの)
・透明なコップ
・布巾とすりこぎ、またはかき氷器
・懐中電灯(光を当てるため)
・黒い紙や布(背景用)
手順
①氷をコップに入れて観察しよう。
②氷をもう一つ用意し、布に包んですりこぎなどで細かく砕く。
③砕いた氷を別のコップに入れて、同じように観察しよう。

④懐中電灯で氷に光を当てて、見え方の違いを比べよう。

まとめ
氷が透明に見えるのは、氷の中を光がまっすぐに通りぬけることができるからです。特に、空気やゴミなどが入っていなく、きれいにかたまった氷ほど、光がスーッと進むことができるので、より透明に見えます。
しかし同じ氷からできているかき氷は、氷を細かくけずって作られているので、小さな氷のつぶがたくさん集まっており、一つひとつのつぶに光が当たると、光ははね返ったりいろいろな方向にバラバラに散らばってしまいます。そのため、目には白く見えるようになります。
つまり、かき氷が白く見えるのは、氷の色が白いのではなく、光があちこちに反射しているために白く見えているということです。

「透明に見えるか」「白く見えるか」は、そのものが何でできているかよりも、光がどう進むか、どう反射するかによって決まります。
今回の研究を通して、ふだん食べているかき氷にも、理科のしくみや光の性質がかくれています。これからも「なんでこうなるんだろう?」と気になったことを、自分の目で見たり、調べたり、実験したりしてみてはいかがでしょうか。