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子どもへの接し方と伝え方のコツ

こんにちは!
暮らしに役立つ情報を発信!MOA-MOA SHOPです!
今回はこの方から教えていただきます!

合同会社すいみーLadyLuckSmileproject
チームリーダー

小林 友梨(こばやし ゆり)

自身の妊娠・育児・離婚の経験をもとに、「ママによるママのためのハンドメイドマルシェforMAMA」を立ち上げ、子育て世代の居場所づくりに取り組む。
また、自身の子どもが不登校になったのをきっかけに、新潟県見附市初の教育委員会連携型フリースクールの立ち上げに携わるほか、ひとり親支援や大学の外部講師としても活躍中。

初めての子どもが生まれたら、誰だってママ初心者。
子どもにどう接すればいいのか、どうすれば気持ちが伝わるのか、戸惑うこともあるのではないでしょうか?
私自身の育児では、保育士時代に学んだ知識や経験に何度も助けられました。
今回は、そんな実体験をふまえた、「子どもとの接し方」や「気持ちの伝え方」のコツをご紹介します。

子どもとの接し方のコツ 

子どもを産むまでは、子どもと接する機会がほとんどなかったり、「正直ちょっと苦手」と感じていたママさんも多いのではないでしょうか。 
ここでは、元保育士の視点からちょっとしたコツをいくつかお伝えします。 

否定しない 

子どもの言動を、頭ごなしに否定せず、まずは話を聞いたり問いかけたりしてみてください。きっと子どもなりの理由や背景がきっとあるはずです。
つい命令口調になってしまうかもしれませんが、強い言い方や声のトーンは、子どもに恐怖を与えて萎縮させてしまうことがあります。
そうなると、子どもが大人に気持ちを伝えられず、信頼関係にも影響するかもしれません。

耳を傾ける 

できるだけ高圧的に問い詰めるのではなく、包み込むような穏やかな雰囲気で、子どもの話に耳を傾けてみてください。

例えば、子どもが「○○したくない!」と不機嫌なときに、「うるさい!」「早くしなさい!」と強く言うのではなく、「そうだね、したくないんだね」「嫌だったね」と、子どもの言葉をそのままオウム返ししたり、気持ちを代弁してあげるだけでも、子どもは「わかってくれた」と感じて落ち着くことがあります。
そのうえで、「どうしたの?」「何かあったの?」とやさしく問いかけると、心の中にある気持ちや理由を話してくれる時もありました。
言動の奥にある思いをくみ取って否定せずにまず共感し、「○○だったんだね」と言葉にして返すことで、子どもも少しずつ癇癪をおこさずに言葉で気持ちを伝えようと学んでいけるのです。

受容、共感する 

日常の中でも、子どもの言動をすぐに否定せず、まずは一度受け入れてみてください。
危ない行為や人を傷つけてしまう言葉などがあった際には、子ども自身を否定しているわけではなく、その言動そのものが良くなかったということを伝えていきましょう。子どもの理解も深まります。 

やさしく明るい口調を意識する  

「○○しなさい!」「言ってるでしょ!」「だから○○なんだ」などの強い口調は、できるだけ控えたいものです。代わりに、「○○できるかな?」「一緒にやろうか」といった、やさしい声かけを意識してみてください。
否定ではなく、前向きで明るい言葉をかけることで、子どもの自己肯定感も育まれていきます。

簡単な言葉で短く伝える 

子どもは子どもなりに大人の話を理解しようとしっかり考えながら聞いています。 
一度にあれこれ詰め込まず、単純なわかりやすい言葉で簡潔に話すこともポイントです。 

保育士目線の子どもへの伝え方のコツ

私が学生の頃から授業や実習で学び、実際保育士時代に活用していた子どもに効果的な伝え方を紹介します。 

ものを擬人化 

例えば、片付けられていない積み木やブロックに対しては、「ブロックさんが○○くんに忘れられて泣いてるみたい!声が聞こえるよ〜!」と話しかけたり、苦手な野菜には「ニンジンさんが○○ちゃんのお口に飛んで行きたいって言ってる!食べてほしいんだって!」と伝えてみたり。
信じられないかもしれませんが、こうした“ものを擬人化する”表現方法はとても効果的でした。
ちょっとした演技力が求められるかもしれませんが、楽しみながら取り入れてみてください。

褒めて動かす

「○○してくれたらかっこいいな!○○レンジャーみたい!」「○○してくれたら素敵だね!○○になれるかも!」など、子どもが好きなキャラクターや言葉を使って、楽しく盛り上げながら促してみてください。「○○しなさい」といった命令口調ではなく、ワクワクするような言い方で伝えることで、子どもの気持ちも前向きになります。
そして、しっかりリアクションしてあげることも、大切です。

一緒にやってみる 

命令口調や否定的な言い方はできるだけ避けて、日常のお片付けや身の回りのことも、ママがすべてをやってあげるのではなく、一緒に取り組んでみてください。
「やってみようか」と声をかけながら促すことで、子どもも自然と行動しやすくなります。

日々、ママからお子さんへ“してほしいこと” 

無理のない範囲でかまいませんが、ぜひ日常の中で取り入れてほしい、子どもとのおすすめの接し方をご紹介します。 

言葉で愛情を伝える 

「大好きだよ」「かわいい」「ママがいるよ」など 、毎日悔いのないくらいに、我が子へ惜しみなく愛情を伝え、できる限り言葉で表現していってほしいと思います。 私の場合は、上の子ども2人は中学生になりましたが、今でも毎日、「産まれて来てくれてありがとう」「大好きだよ」「かわいい」と、言葉で伝えています。
 日常的に言葉で子どもに愛情を伝えることは、自己肯定感を高め親子の信頼関係を築くことにも非常に重要な役割を果たします。 

スキンシップ 

「7秒ハグ」という言葉をご存知ですか?ハグには、リラックス効果や幸福感の向上、ストレス軽減、心の安定などたくさんのメリットがあるとされています。 「親子ハグ」に関するある調査では、子どもにハグをしている親の約9割が、自分の子どもの健やかさと同時に親子関係も良好だと感じているという結果があるそうですよ。 [1]
私の場合は、未だに小学4年生の末っ子にも中学生の娘にも日々ハグをしています。さすがに長男には控えますが、仲良しです(笑) 

とにかく褒める! 

どんなに小さなことでも、ぜひオーバーリアクションで思いきり褒めてあげてください。
ママの言葉には愛情を伝えるのと同じくらい、子どもに影響を与える「魔法の力」があります。だからこそ、その力を信じて温かくやさしい言葉のシャワーをたっぷり浴びせてあげてほしいと思います。褒められた経験は子どもの自信につながり、「やってみよう」「また頑張ろう」という前向きな気持ちを育てます。日常のちょっとしたことでも、どんどん褒めてあげましょう。褒めすぎて困ることなんてありません。
そして、行動を具体的に褒めることで、「ちゃんと見てくれている」「気づいてくれている」という安心感や信頼にもつながります 

叱るときは「ママ(自分)」を主語に 

「アイ(i)メッセージ法」をご存知ですか?臨床心理士のトーマス・ゴードン氏によって提唱された手法です。 教育の現場などにおいて、強制したり命令したりするよりも、共に話し合うことが大切であるという考え方から、考案された手法のひとつです。[2] 
例えば、「(私は)そんなことをされると悲しい、(私は)寂しい、(私は)イライラする(私は)心配する」といったように 主語を自分にすることで、感情や想いを伝えつつ、相手が自分で考えて判断する機会も与えます。子どもを主語にするよりも子どもの言動を否定せずに柔らかく伝えることができます。 
つい怒ってしまいそうな場面でも、子どもの言動に対して、「(ママ)悲しかった」「(ママ)あなたが危ない目にあったら嫌だった」「(ママ)あなたに何かあったら怖かった」と、子ども自身が悪いわけではなく、ママ自身を主語にして、伝えたり話したりしてみてください。 
同様に「ママはあなたが産まれてきてくれてとても嬉しい」「ママはあなたがいるから幸せ」 「ママはあなたがいるから頑張れる」と、あたたかく前向きな言葉もぜひママ自身を主語にして日々お子さんや家族に伝えてほしいと思います。 

さいごに

今回は、子どもへの接し方や伝え方についてのコツを紹介させていただきました。 私たちも一人の人間として、子どもとの向き合い方に悩んだり、時には感情的になってしまうこともあると思います。そんな時は、今回紹介した子どもへの接し方のように、まず子どもの言動を否定せずに受け入れ、一息ついてください。 
そして今回の記事が、子どもと一緒に成長していける環境づくりのヒントになれば幸いです。 
子育てには正解はありません。 
育児は「育自」、子を持ち親になり、子どもとの向き合い方、接し方を考える中で、共に育っていけるのだと感じます。  子どもの存在に自分が成長させてもらっていることに感謝し、貴重な子育ての日々を大事に過ごす参考になれば嬉しいです。

 参考文献

[1]「7秒ハグ」のすごい効果。親も子も自己肯定感が上がる “愛情習慣” とは?
https://kodomo-manabi-labo.net/aijo-shuukan

[2]アイメッセージとは?意味と使い方,ユーメッセージとの違い
https://www.direct-commu.com/chie/mental/i-message1/

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